銀塩白黒: 2014/10/01

2014/10/31

明日はたつこの旅の地の夕焼の空

M6ＴＴＬ＋GR lens 28mm F2.8／Kodak PX125

夏の終わりにヨメと南知多の温泉で一泊。
なにするでもなく温泉に入って海を眺めて
気がついたら寝てたりね。

2014/10/30

陰氣くさい聲をして黄色い娘たちが合唱してゐる

M6＋Summilux 35mm F1.4／neopanSS

雑踏の中で修学旅行らしき同じ制服の学生達が
のきなみアンケートにつかまっていた。

2014/10/29

灯りの消えた窓辺に積もる淡雪を

M6TTL＋Summilux 35mm F1.4／neopanSS

M2を使うとき、まだ時々カウンターを戻し忘れる。
けれど36枚撮りを使い続けている場合だと
その誤差2～3枚だと思っていればたいした問題でもなかった。
予備のフィルムを持たずにいることもめったにないし
貧乏性だから36枚きっかりで撮りやめることもないし。

2014/10/28

なまめかしい直線のもつふしぎな誘惑

M6＋Summilux 35mm F1.4／neopanSS

スナップを撮るには身軽なのがいいなと思う。
小さなカバンですら邪魔なときもある。
ほとんどは気分の問題で、結果きっとたいした影響も無いのだろうけど
フィルムのカメラで何を選ぶ、といったのと同じような間隔で
まあ気分って大事なものだから。
最近はカメラだけを持って歩いてたりもする。ますます怪しいなあ。

2014/10/27

更に鋭い明日の小刀を瀏瀏と研ぐ。

M2＋Summilux 35mm F1.4／Kodak P3200

最近何度もつげ義春の作品を読んでいる。
あの生活感が好きだ。
漫画以外にも温泉へ旅するエッセイなどたまらない。
それを読みながら頭の中ではあの漫画のキャラクターが動いている。

2014/10/26

ねばねばと肌にねばりつく魚の感覺

M2＋Summilux 35mm F1.4／Kodak P3200

道で見かけた結婚式の二次会の後らしきひとたち。
雨上がりの道端でとてもたのしげだった。

2014/10/25

2014/10/24

誰ともいえない

500C/M＋Planar T*C80mm F2.8／PORTRA400

すごい微妙なキャラクター。
なんだか上手い。そして絶妙に似てない。

2014/10/23

泣きたい夜にひらく古い宝石箱

SWC＋Biogon38mm F4.5／PRO400H

樽見鉄道、木知原駅。
ときおり行くとこの伝言板になにか書いてあっておもしろい。

2014/10/22

2014/10/21

蒼空にうかぶ雲のようだ

NATURA CLASSICA／PRESTO400

久しぶりの高温現像。
相変わらず温度とか加減が難しい。
最初から実験用に撮ったみたいなもんだから気にしないとは思っていても
激しく失敗したりするとやっぱりへこむ。

2014/10/20

海原はきわまりもなし

U2＋TAMRON AF28-200mm F3.8-5.6XR／Portra 400

2014/10/19

心にうつる君が影像を悲しみ窺う

U2＋TAMRON AF28-200mm F3.8-5.6XR／Portra 400

斜陽の頃、港で帰りの便を待つ人々。僕は帰ってきたところだった。
正面すこし右にいる、手を振っているのはスタッフの一人。
帰ってくるのを港で待っていてくれた。
なんだかうれしいもんだ。

2014/10/18

2014/10/17

夏の日のおもいで

U2＋TAMRON AF28-200mm F3.8-5.6XR／PRESTO400

こんな夏の日もありました。

2014/10/16

ごらん最後の虹が出たよ

U2＋TAMRON AF28-200mm F3.8-5.6XR／Portra 400

この日は僕らの夏の終わりの前日。

2014/10/15

しつとり濡れて青ざめてゐるながい襟足

M6ＴＴＬ＋GR lens 28mmF2.8／PRESTO400

この日の伊東はまだ夏だというのに閑散としていた。
なんだかカップルがやたらと多かった。
やけに熟成されたカップルが。

2014/10/14

一陣の風は窓に起り、幽霊は去る

M6＋Summilux 35mm F1.4／Kodak Tri-x

このホテルに泊まると正面にこのマンションがどんとある。
これだけ真っ正面だと見るなと言うほうが無理な話だ。
ずっと部屋に籠もって仕事してると、たまに向こうのマンションに目をやってしまう。
なにを望んでるわけでもないのだけどそれとなくどこかに人がいないか、
なにかをしている人がいないかと目が探す。

大抵“なにか”を見たことはない。
ベランダに出てタバコを吸う人をみたくらいだ。

2014/10/13

青草の景色もあれば、胸のときめく娘もいた

M6＋Summilux 35mm F1.4／neopanSS

「私、どMなんですよね～」って聞くと笑って話してそれだけなんだけど
「私…たぶんMだと思うんですよね…」って聞くと同じように笑ってても
その裏側になんだかリアルでちょっとエロいものを感じたりしてね。

2014/10/12

金銭もまたわれらに於いて木葉の如く軽い

M2＋Summilux 35mm F1.4／Kodak P3200

名古屋で同業者の人達と久しぶりの飲み会。
太閤口からブラブラ歩いて行くとやたらと立ち飲み屋が増えていた。
いいな。ここで飲みたいな。
しかし入っていったのは巫女さんが給仕をするお店なのであった。

2014/10/11

しののめの、よるのうみにて汽笛鳴る

M2＋Summicron 35mm F2／Kodak P3200

昔に比べるとここ1～2年は東京の人の多い場所へよく行くようになった。
苦手なのは変わらないけどぬけぬけと人を眺めるにはとてもいいなあ。

2014/10/10

そういえば一度、電車の中で泣いている女の子を見たことがある。
声を出したりしてるわけでもなく
それは関西の電車で、わりと席の埋まった状態のなかのボックスシートだった。
ふと横を見たら窓の外をじっと見つめたままその子は涙を流していた。
夜の電車。
じっと黒い窓の外を見据えたまま、我慢しきれなかった涙がまぶたの土手を越えて溢れ出してしまったようだった。
何度か横目でそれを見たけど、やがて見てはいけないような気がして見るのをやめた。

たぶん周りの人も気づいていたのだろうけど、それからはたぶん誰も彼女を見ようとしなかった。

それからいくつめかの駅でその子が降りて行ったとき
そのボックスには安堵の空気が流れていたような気がする。