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その漁師は兄弟で、兄弟とも子どもの頃よく一緒に遊んでいて
昨日の記事で書いた、かつてあった垂水の砂浜海岸でも夏になるとよく一緒に海水浴をしていた。
彼ら兄弟の家は海岸から2号線を越えてすぐの所にがあったから、いつも泳ぎ終わったら濡れた海パンのまま
裸足で走って家へ帰っていた。
ある夏の日、僕ら兄弟と彼ら兄弟と一緒に泳いでいたときのこと。
最年少でまだ小さかったその兄弟の弟くんが海からの帰りみち、僕ら年長者についてくるのに必死すぎて
左右を全く見ずに2号線をこえようとして、車にはねられた。
大きくなってたまに従兄弟で集まって酒をのんだときにナツカシ話でもりあがると、必ず定番でその話が出てくる。
そしてその本人はというと、いつもニコニコしながらそれを聞いているのだった。
しかし不思議なことに、その彼がはねられた後どうなったのか誰も覚えてない。
救急車がきたのか、それとも親を呼びに行ったのか。
まあ今ニコニコとそこで酒を呑んでるんだからたいしたこともなかったんだろう。
垂水駅の北側にあった商店街もその中のオモチャ屋も、もちろん全て無くなった。
今はでっかいマンションができてバスターミナルが出来ている。どんどん正しく近代化した町の景色だ。
それにしてもたくさんの思い出があるわりに、どれだけ町が変貌してもあんまり郷愁にかられて悲しくなったりしない
なんだか不思議な町なのだ。
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