2012/04/29

親父との旅  4

酒田の老先生は琵琶関連のアイテムを集めるのが趣味だった。
EOS5+EF24-85mm F3.5-4.5 USM   RDP2
酒田に居られる時間もそんなにあったわけではないのでタクシーで数カ所だけを観光した。その最中で覚えているタクシーの運転手さんの一言。「こんなに良く晴れる日はこっちの冬の間じゃ滅多にないよ。お客さんたちは日頃の行いが良いんだねえ。」未だにそれが本当なのかどうなのかは知らないけど少なくともその運転手さんの話では東北地方の冬というのはその殆どの日が曇りや雨、雪だという。じっさいたしかに一昨日には悲惨な東北地方の冬を体験したわけなのだけど(列車の中で)それでもその日の気持ちよく晴れた青空とその下遠くに鳥海山が見える雄大な景色はそんな言葉をなかなか信じさせなかった。

そんなふうに寺や景色をみながら最上川のほとりを走って最後に行ったのが「土門拳記念館」だった。言わずとしれた巨匠だけど、その頃の僕は土門拳なんてなにもしらないし、そもそも”人の撮った写真”に特に興味もなかった。一眼レフのカメラは持っていたけれど人の写真を見てなんになるの?くらいの認識の頃。オヤジはさすがにその巨匠の名を知っていたようで、今にして思えば一応は創作で身を立てようとしている僕がなにかヒントになるものをつかめればいいな、くらいの気持ちで連れて行ったのかもしれない。


そして、インパクトは、あった。




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